宗 務 所 便 り 2002年4月1日発信 115
愛知西教区 宗務所長 一色宏襄 九拜
謹啓上 この頃の桜前線は南下してくるのか、やっと知多が満開です。
今、春爛漫ですが、人間は春そのものを描くことは出来ない。道元禅師の言葉に
「春を画図するに、楊梅桃李を画すべからず、まさに春を画すべし」とある。
春は、月に見えず、耳に聞こえないから、やむなく、梅や桜、春雨やウグイスという[春
の景物」で代替えさせるほか無い。そこで道元禅師は、梅や桜の中に「春」を招き入れる
ことが出来るか、と問いかけられた。
これは、文章や絵画に限った問いかけではない。大自然と生命に対する、人間の心への
問いかけでしょう。
ある人は、この問いかけに最も的確に答えた人は、ヘレン・ケラ−女史であるという。
生まれてまもなく目と耳と口の機能を失った女史は、春の喜びについてこう書いている。
『私はただ、手で触れることによってのみ数え切れない春の喜びを感じる。木の枝を触り
ながら、小さな芽を見つけると、大自然が冬の眠りからさめたことを知る。枝にそっと手
を置くと、かすかな振動が伝わり、鳥たちの幸福な歌声が聞こえてくる』
女史は、すべての人々が、数日間だけ目が見えず、耳が聞こえない経験をすることにな
ったら、どれ程すばらしいだろうとも語った。暗黒は光の貴さを知らせ、沈黙は音の喜び
を教える。ヘレン・ケラ-女史は、道元禅師の言う、目に見えず、耳に聞こえぬ『春』を
画す事が出来た人だと思う。
今日の世相は、政・官・業の人間性を疑う体たらくに代表される。
心ある人間ならば、目に見えない、耳に聞こえない、自分の心に正直になりたいもので
あります。 頓 首
3月の報告
5日 公開研修会 於、ウィルあいち
5日〜 7日 全国所長会 於、本所
7日 第2回教区報編集会議 於、徳岩寺
13日 詩偈講習会 於、徳源寺
16日から 定期巡教開始
25日 第3回教区報編集会議 於、徳岩寺
26日 尼僧堂落慶法要 於、天衣寺
27日〜29日 花園会少年少女研修会 於、本所
31日 第4回教区報編集会議 於、徳岩寺
31日 管長猊下退山式 於、本山
4月の予定
1日 新管長就任式 於、本山
10日 詩偈講習会 於、徳源寺
15日 教区監査・ブロック長会 於、宗務所
18日 支所長・部会長会・諸役会議 於、宗務所
20日〜21日 花園会青壮年部連絡協議会 於、シティホテル美濃加茂
22日 公開研修会 主催 禅文化研究会 於、デザインセンタ−
23日〜24日 教化主事会 於、本所
< お願い >
◎
4月18日(木)支所長・部会長会・諸役会議よろしくおねがいいたします。
◎
3月12日付で送付しました諸々のお願い状
配布していただけましたでしょうか?
1. 4月18日の花園会 部会長会のご案内状
2. 平成14年度、教区費・花園会費・平成13年度進達料徴収の件
3. 独居住職調査報告の件
◎
3月12日付の報告の中でお願いした教区住研について
昨年度、玄侑宗久師をお招きし、出雲殿にて開催いたしました住研は、前代未聞の
盛況でありましたが、住職・副住職の参加率は、50%を越えていません。
しかし、何故、参加者が多かったかという分析の結果、著名人であったこと、テーマが
時流に沿っていたことが考えられます。
わが教区といたしましては、多くてこの程度だということも事実であります。
決して好ましい状態とは言えません。「各人の問題だから教区や本所にとやかく言われる
ことはない」と言う考えもあります。
勿論僧侶としての自覚を持ち各々が精進すればいいことだとは思います。
それは、一般の僧侶として当然のことでありますが、我々は妙心寺派の僧侶であることも
事実であります。妙心寺派の僧侶としての研修も怠るわけにはいきません。
3月12日付の報告で各支所長さん方に次の2点を質問してありますのでよろしくお願い
いたします。
1. 住職研修会への参加推進の方策について
2. 住職研修会の参加義務制について
☆
それに加え、参加率の多い教区は、教区費とは別に、参加不参加に関わらず住研費
として別に1ヶ寺、1万~2万徴収しているそうです。
但し、その教区は、1泊の研修だそうです。
当教区では泊りは必要ないので、1ヶ寺5000円程住研費として徴収し、住研の
回数を増やし、著名な講師を招く費用に充てる方向は、いかがでしょうか。
同じく、開教負担金として全寺院より?万円徴収して、布教師の謝礼、宿泊費用は
教区から支払うこととする。これも開教寺院を増やす方法ではないかという意見も
あります。御一考をお願いいたします。
※ 部内会・宗盟会等で各寺院方へ提案・議論してご意見を出して下さい。
◎教区報用に写真を!
新年度の始まりに際してお願いします。これから1年間の各部・各会における活動及び
行事等の記録写真を念頭に残して置いてください。来年の教区報の編集に掲載させて頂
きます。ご協力のほどお願い致します。
< 報 告 >
◎
尼僧堂・女性学林落慶法要厳修
去る3月26日、雲一つない晴天にめぐまれ、管長猊下をはじめ、臨黄各山のご重役
多くの大方・諸老宿の御影嚮、ご随喜の元厳修されました。
今後の運営を心配する声も多い。しかし、後継者育成を唱え、宗制に僧堂掛塔規程を記
しながら今まで看過してきた、多くの男僧の反省と責任の上からも支援協力をして行か
ねばならないことと思います。
◎
公開研修会
去る5日 教区青年僧の会の主催でウィルあいちに於て公開研修会が開かれた。講師は、
花園大学副学長 沖本克己師で「新宗教のねらいと与える影響」と題して2時間、熱弁
をふるわれた。約30名の参加者からは活発な質問が飛んでいました。花大・本山に対
する辛辣なご意見や、歯に衣せぬ考えを興味深くうかがいました。
< ご案内 >
◎
公開研修会
お寺は境内地が広いが故に、隅々まで目が届きません。賽銭泥棒や、放火による被害も
多く出ているようです。そこで、防犯システムを検討してみませんか?
今回は防犯などセキュリテイに関してのメーカーである「株式会社セキュリテイハウス」
様のご厚意により、被害を未然に防ぐための心構え・手段などを、豊富な実績・経験か
らアドバイスをしていただこうと思います。
多数ご参加いただきますようご案内いたします。
テーマ : 寺の防犯について
日 時 : 4月22日 月曜日
午後5時30分より午後7時30分まで
場 所 : ナディアパーク6F セミナールーム 1
名古屋市中区栄三丁目18−1
電話番号 : 052-265-2001
話す人 : 「株式会社セキュリテイハウス」 担当者
電話番号 : 0120-103-110
会 費 : 3,000円
企画・主催 : 禅文化研究会 URL: http://www.zenbunka.com/
協 賛 : 愛知西教区教化本部
申込先 : 禅文化研究会 メ−ル : info@zenbunka.com
総持院 : 052-682-3568 ・ 白林寺 : 052-241-5200
-------------------------------------------------------------------------------
ご意見・ご批判などございましたらお聞かせください。
-------------------------------------------------------------------------------